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調布駅に向かう前に、あまり行ったことがなかったので、布田駅の周囲も見に行ってみることにした
前回の記事に掲載した道路拡幅工事が行われていたのとは正反対、旧甲州街道の南側である
布田駅の近くは、再開発で様相が一変した調布駅付近とは異なり、高いビルなどもなく、やたらと道路が広くなっているほかは、あまり印象がかわっていなかった
駅を過ぎると、トラス構造で組まれた鉄骨むき出しの車両置き場があった
どうやら僕は、このトラス構造に惹かれてしまう傾向があるようで、鉄橋とか鉄塔に弱いのは、そのためであろう。したがってクラウザーBMWとかビモータkb2のようなバイクにも萌える。ヤマハSDRなんてのもあったよね
そういえば友人の漫画家えのあきらが、川口のバットモーターズのK山氏と企んでいたビモータの125ccレーサーのフレームに、SDRのエンジンを載せる計画ってポシャったのかな
その先には、ちょっと鋭角さには欠けるが、これも大好物の鋭角交差点があった
この鋭角に交わる道は、これと反対側も鋭角に交わっていて、おそらくこの細い脇道のようなものが、かつての道筋で、例によって、それに新しい道を無理やり上書きしたため、このような鋭角交差点が発生したのだろう
鋭角交差点の先は、布田南通りという名前の道になっていた
信号の標識には「椿地蔵前」と記されており、こういう古いものがあるということは、やはり鋭角交差点は、古道の名残のようだ。布田南通りには、やけにメタリックな看板建築が2棟並んでいた
布田方面から住宅街の狭い道をとおり、調布駅に向かってしばらくゆくと……
いきなり広々としたビニールハウスの畑に出くわした。この写真は、少し明るく加工しているが、わざと花の彩度を上げたのではない。本当に真っ赤な花が咲いていたのだ
今は、ほとんど住宅街になってしまったが、かつてはこのような畑ばかりの場所だったのだろう
あれっ、そういえばこの赤い花って、もしかしてカンナ?
カンナといえば思い出すのはユーミンの「カンナ8号線」という曲だろう。タイトルのカンナ8号線は、環状8号線にかけたシャレだが、僕は地元なのに、環八の中央分離帯にカンナが咲いているのを見たことがない
この畑から200メートルも行かないうちに
調布の市街地に出た。今や郊外の駅周辺には、どこもこのようなでっかいビルが建ち並び、画一的な町並みになってしまった
この写真の場所を、画面の右方向にワンブロック行ったところの
この路地を入って左側に……
昔ながらの雰囲気を残した「調布百店街」という飲食街がある。この写真は前の写真の反対側、旧甲州街道から見た百店街である
百店街には、年末用のイルミネーションの仕掛けが施されていた。暗くなったら、また来てみよう
それにしても、この百店街の雰囲気は、店は入れ替わっても僕が高校生のころからほとんどかわっていない
ああ、この「ちとせや」って洋品店も昔のままだなあ、と少し感慨にふけるが
調布の駅前付近は、昔の雰囲気とはまるでかわってしまっていて、写真を撮る気にならずに通過して、旧甲州街道に戻った
調布駅付近の繁華街が終わったあたりから、それまでの賑やかな雰囲気が、一気に寂れた旧道の雰囲気に変わる
それは、かなり唐突な変化で、それまでズラリと並んでいた店が、ある交差点を境に、いきなりなくなるのだ
その交差点には、4棟の古い建物が集中的に残っている
この建物などは、見事に昔の街道沿いの商家の構造のまま残っているが、店舗の部分は残念な姿にリフォームされてしまっていた
この交差点は、珍しいことに十字路の4方向のうち、調布駅に近い1ヶ所を除いて、すべての方向に古い建物が残っている
次回は、残り2方向の物件を紹介しよう
続く
†PIAS†
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